1. 中小企業省力化投資補助金(一般型)とは?
「中小企業省力化投資補助金(一般型)」は、
人手不足の解消や生産性向上を目的に、省力化・自動化設備の導入を支援する補助金です。
生産工程や業務の省力化を進めたい企業にとって、
導入コストの負担を軽減しつつ、効果的なDX推進が可能となる制度です。
補助金の概要
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補助上限額: 最大 1億円(企業規模により異なる)
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補助率
- 中小企業: 1/2
- 小規模・再生事業者: 2/3(1,500万円を超える部分は1/3)
- 最低賃金引上げ特例適用時: 2/3(小規模・再生事業者は除く)
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対象経費
- 機械装置・システム構築費(必須)
- 技術導入費
- クラウドサービス利用費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
補助金の詳細については、以下の公式ページをご確認ください。
中小企業省力化投資補助金(一般型)公式サイト
2. 他の補助金(ものづくり補助金・省力化カタログ注文型)との違い
ものづくり補助金との違い
省力化補助金(一般型) | ものづくり補助金 | |
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目的 | 生産・業務プロセスの効率化(省力化・自動化の推進) | 革新的な新製品・新サービスの開発(試作・研究開発が主) |
対象設備 | AI・ロボット・IoTなどの自動化設備の導入 | 試作品の製造・新技術の開発 |
補助率 | 中小企業: 1/2、小規模: 2/3 | 中小企業: 1/2、小規模: 2/3 |
補助上限 | 最大 1億円 | 一般枠で最大 1,250万円 |
対象事業 | すでに実用化された技術・システムを活用し、省力化・自動化する設備導入 | 新技術の研究開発や試作品の開発に関する設備投資 |
事業計画の厳しさ | 省力化による生産性向上を明確に示せばOK | 技術的な革新性・事業化の計画が重視される |
ものづくり補助金は「新技術・新製品開発」に特化しており、既存技術の活用には適しません。
既存の技術や設備を使いながら生産性向上を図る場合、省力化補助金(一般型)の方が適しています。
省力化補助金「カタログ注文型」との違い
省力化補助金(一般型) | 省力化補助金(カタログ注文型) | |
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目的 | 生産・業務プロセスの効率化・自動化 | 国が認定した汎用製品を簡単に導入 |
対象設備 | オーダーメイド設備やシステム | 国がカタログに掲載した設備 |
補助率 | 中小企業: 1/2、小規模: 2/3 | 中小企業: 1/2、小規模: 2/3 |
補助上限 | 最大 1億円 | 最大 500万円 |
審査の厳しさ | 省力化効果・革新性を審査 | カタログに掲載された製品なら比較的簡単に申請可 |
省力化カタログ注文型は、国があらかじめ効果を認めた製品を導入する場合のみ利用可能です。
一方で、自社の業務に最適化されたオーダーメイド設備を導入したい場合は「一般型」が適しています。
「カタログに掲載されていない製品を導入したい」場合は、一般型が適しています。
「既存のカタログ製品で十分対応できる」場合は、カタログ型で簡単に申請できます。
3. 省力化補助金(一般型)の活用例:AI外観検査システムの導入
省力化補助金は、生産・業務プロセスの自動化を推進するための設備投資に活用できます。
例えば、品質検査の分野では、目視検査からAIを活用した自動検査へ移行する企業が増えています。
AI外観検査システムの導入により、
- 人手不足を解消し、安定した品質管理が可能
- 高精度な異常検知により、検査精度を向上
- クラウド管理で検査データを活用し、DX化を促進
このような取り組みは、省力化補助金の対象となる可能性があります。
4. 省力化補助金を活用する流れ
- GビズIDプライムの取得(申請前の準備が必要)
- 公募開始後、電子申請(書類審査・口頭審査あり)
- 補助金交付候補者の決定
- 設備導入・システム構築(18か月以内に実施)
- 完了報告・検査の実施(効果測定・結果報告)
- 補助金の請求・支払い
申請の締切があるため、早めの準備をおすすめします。
5. まとめ:補助金を活用して生産性向上を実現
中小企業が生産性向上・DX化を進めるためには、適切な補助金の活用が重要です。
- 「新技術の開発」なら「ものづくり補助金」
- 「カタログ掲載製品を手軽に導入」なら「省力化カタログ注文型」
- 「オーダーメイドの自動化・省力化システムを導入」なら「省力化補助金(一般型)」
特に、目視検査の自動化や製造ラインの省力化を検討する企業には、一般型が適しています。
補助金の詳細や申請方法については、公式サイトをご確認ください。
中小企業省力化投資補助金(一般型)公式サイト
お問い合わせ
補助金を活用した設備投資を検討中の企業様は、お気軽にご相談ください。
- 公式サイト: www.tomomi-research.com
- メール: info@tomomi-research.com
- 電話: 0466-54-9003